海禁(かいきん)
下海通蕃之禁(かかいつうばんのきん)の略。中国・朝鮮で,一般の中国人・朝鮮人の私的な海外渡航や海上貿易を禁止した政策。とくに明・清代の政策が知られる。明の太祖洪武(こうぶ)帝は,冊封(さくほう)関係を結んだ周辺の諸国王との朝貢貿易だけに限定。1371年,国内の人民に対して海外渡航と外国人との私的交流を禁止し,倭寇(わこう)を禁圧しようとした。清は1655年以降,海禁政策をとる。日本の江戸時代の鎖国を,海禁の一種とする見解もある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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