蹇蹇録(けんけんろく)
明治期の外相陸奥宗光の日清戦争覚書。蹇蹇とは忠義を尽くす意。講和直後の1895年(明治28)に著された。朝鮮をめぐる日清対立,東学党の乱(甲午(こうご)農民戦争)と両国の派兵,朝鮮の内政改革の提案,欧米との関係,開戦と条約改正,戦時外交,講和談判,三国干渉などにつき,公文の背後に隠された自身の政略と諸外国のそれへの観察を鋭利・率直に記す。第一級の史料であると同時に,リアリストの戦争外交論の古典として知られる。「岩波文庫」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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