資本主義の帝国主義段階における支配的な資本。自由主義段階の産業資本と対比される。19世紀末以降のドイツを分析したR.ヒルファディングは,独占的な産業と独占的な銀行とが結びついた資本形態を,金融資本と名づけた。これを援用して,日本の財閥コンツェルンを金融資本とよぶ場合がある。しかし,イギリスやアメリカではドイツのような関係はみられないので,金融資本の実態を一義的に規定すべきではないとする見解も有力である。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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