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金肥(きんぴ)

農民が商人を通して購入する肥料。近世農業の施肥技術において刈敷・厩肥・人糞尿・藻などの自給肥料に対していう。採草地をもたない平場村落や商品作物の栽培が本格化した先進農業地では,糠・油粕・灰・〆粕(しめかす)・干鰯(ほしか)などの金肥が大量に畑に投下された。都市近郊農村では,都市住民の人糞尿を下肥として購入した。金肥価格が高騰して農業経営を圧迫すると,農民は値下げを求めて大規模な訴願運動をおこし,肥料商の打ちこわしまで発生させた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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