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均等名(きんとうみょう)

荘園制下,百姓名が一様な面積で編成されているとき,これを研究史上,均等名という。完全に均等の場合を典型として,若干の面積の開きのある名編成もこの類型に含める。1町ないし2町前後の地積であることが多い。事例のほとんどは大和国内の興福寺領と東大寺領の荘園だが,山城・伊勢・近江・若狭・摂津・河内など畿内近国でも知られる。形成要因について種々の議論があるが,荘園領主が収取の便宜のため採用した名主に対する公事(くじ)の均等賦課が,名の均等編成に先行したと考えられる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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