玉葉和歌集(ぎょくようわかしゅう)
第14番目の勅撰集。20巻。歌数約2800首。京極為兼撰。永仁期の勅撰集企画の頓挫と二条為世撰「新後撰集」の成立ののち,撰者の座をめぐる為世と為兼の「延慶(えんきょう)両卿訴陳状」の論争をへて,1311年(応長元)に伏見上皇下命。12年(正和元)奏覧,翌年に完成。撰歌範囲は「万葉集」から当代まで。おもな歌人は,伏見上皇・藤原定家・西園寺実兼・藤原為子(為兼の女)・同俊成・西行・藤原為家・永福門院・京極為兼など。京極派周辺を重視するが,広範囲の歌人が入集。客観的写生と心理的分析の京極派歌風を示す。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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