京都守護(きょうとしゅご)
鎌倉前期の幕府の職名。京都にあって在京御家人を統率し,洛中の警備・裁判などを扱うとともに,朝幕間の連絡にもあたった。六波羅探題の前身だが,権限は六波羅探題に比べ弱体であった。初代は1185年(文治元)就任の北条時政で,源頼朝の時代には時政や一条能保など頼朝の縁者,中原親能のような頼朝の側近が任じられたが,のち平賀朝雅・伊賀光季など北条氏の縁者が任命されるようになった。1221年(承久3)承久の乱がおこると,2人の京都守護のうち伊賀光季は京方武士の攻撃によって敗死,大江親広は京方となったため京都守護は事実上消滅,乱後に廃止された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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