共同運輸(きょうどううんゆ)
1882年(明治15)7月,当時独占的海運企業であった郵船汽船三菱会社に対抗するため,農商務大輔品川弥二郎を中心に渋沢栄一・益田孝らを発起人として設立された海運企業。資本金600万円のうち政府が260万円を出資した。北海道運輸・越中風帆船(ふうはんせん)・東京風帆船を合併し,翌年1月に開業。84年頃から三菱会社と激しい競争を展開し共倒れの危険が生じたため,政府は85年4月に農商務少輔森岡昌純を同社の社長とし,三菱との合併を推進した。交渉は難航したが9月に完了し,新たに日本郵船が設立された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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