京染(きょうぞめ)
京都で行われる染物の総称。794年(延暦13)平安遷都に際し織部司(おりべし)が設けられて以来,日本の染織の技術・生産・流行の面でつねに中心的位置を占めてきた歴史を背景に,他の都市や地方の染物に対する優越性を示している。用語としては武田信玄の掟書(おきてがき)にあるのが最初といわれ,江戸時代には一般に用いられた。友禅染・絞染(しぼりぞめ)・中形(ちゅうがた)染・小紋染など各種あったが,分業化が発達し悉皆(しっかい)屋がそれらをとりまとめる点は共通の特色。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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