教行信証(きょうぎょうしんしょう)
親鸞撰の書で,浄土真宗の立教開宗および教義に関する根本聖典。正称は「顕浄土真実教行証文類」。教・行・信・証・真仏土・化身土の6巻からなり,広く経論釈を引用し解説を加えている。親鸞が関東在住時代にまとめたが,帰洛後も補訂を死ぬまで続けたと考えられている。教・行・信・証の4巻では「大無量寿経」を根本聖典とした念仏の行・悟り・往生のことを説き,真仏土・化身土の2巻では念仏の結果得られる真実の仏身・仏土や浄土真宗の位置などを論じている。写本・注釈書も多いが,坂東本とよばれる東本願寺蔵の真筆本は国宝。「日本思想大系」「定本親鸞聖人全集」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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