義堂周信(ぎどうしゅうしん)
生没 1325.閏1.16~88.4.4 南北朝期の禅僧。別号空華(くうげ)道人。土佐国生れ。俗姓は平氏。はじめ比叡山で台密を学ぶが,17歳で夢窓疎石(むそうそせき)に参禅,のち法を継いだ。1359年(延文4・正平14)足利基氏(もとうじ)の招きで鎌倉円覚寺に住し,71年(応安4・建徳2)上杉氏に請われて報恩寺(現,廃寺)の開山となる。80年(康暦2・天授6)足利義満の命で帰京。建仁寺・等持院に住し,86年(至徳3・元中3)南禅寺住持。義堂の意見により南禅寺は五山の上におかれた。絶海中津(ぜっかいちゅうしん)と五山文学の双璧と称された。「貞和類聚祖苑聯芳集」「義堂和尚語録」や,漢詩文集「空華(くうげ)集」,日記「空華日用工夫略集」などがある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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