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木戸(きど)

古代~中世では柵・城郭といった防御施設の門をいう。戦国期の京都では町を防衛するため町境の道路上に設けられた。近世になると,各地の都市で両側町の道路の両端に設置された。木戸には番屋が付属し木戸番が居住した。木戸の機能は第一に治安維持であり,夜間と打ちこわしのような緊急時には閉ざされた。重要な町共同体施設のため町入用によって維持された。陸奥国仙台や伊予国松山などのように個別町ごとには木戸がなく,城下町の入口や武家地と町人地の境などにのみ木戸が設置されている都市もある。城下町以外の都市や都市的集落では,都市であることの象徴としての役割も担った。なお芝居小屋の出入口なども木戸という。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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