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紀伝体(きでんたい)

中国における歴史書の叙述形式。基本的には皇帝在位中の年代記である本紀,臣下の伝記の集成である列伝から構成され,ほかに志や表などをもつものもある。正史はすべて紀伝体によっており,列伝には日本など外国の伝がたてられている場合も多い。年ごとに記事を連ねていく編年体は先秦時代からあったが,紀伝体は前漢中期の司馬遷(しばせん)の「史記」で創始され,後漢の班固(はんこ)の「漢書」で踏襲されてから正史の記述形式として定着し,中国史書の最も正統的な編纂形式となった。朝鮮でも「三国史記」が本紀・列伝・年表・志からなる紀伝体で,日本では「大日本史」が志・表を含む紀伝体の史書である。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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