飯米のための薪代のみで宿泊できる簡素な宿。宿泊施設の最初の形態。干飯などを持参し自炊する。湯代・薪代のみを支払うことから木賃宿といった。江戸時代には一般庶民は食事提供のある旅籠(はたご)に泊まることが多く,利用者は貧困者・旅芸人・巡礼・乞食・助郷人足などであった。木賃は慶長年間には銭3文ほど。1658年(万治元)には薪代として銭6文であった。近代以降も貧困者には格好の宿泊施設として利用された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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