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伎楽面(ぎがくめん)

伎楽に用いられた仮面。治道(ちどう)・師子児・呉公・呉女・迦楼羅(かるら)・金剛(こんごう)・力士・婆羅門(ばらもん)・崑崙(こんろん)・大孤父(たいこふ)・大孤児・酔胡(すいこ)王・酔胡従面などのほか獅子頭がある。仏教関係や中国・西域・インド地方の容貌が多い。奈良時代には法隆寺・西大寺の資財帳にみえ,法隆寺には飛鳥・白鳳期から奈良時代の作品32面が現存(31面は東京国立博物館蔵)。東大寺などには752年(天平勝宝4)の大仏開眼供養会に使用されたものなど,奈良時代以降の200面以上が伝存し,このうち正倉院には171面を収蔵。平安時代の史料では広隆寺,筑前国観世音寺,上野国の諸定額寺の資財帳にみえ,地方への伝播もうかがえる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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