議院内閣制(ぎいんないかくせい)
国民が選出した議会の意思で内閣の存立が決定される制度。市民革命後のイギリスで発達。通常は政党内閣の形態をとる。権力分立を特徴とする明治憲法下では制度的には成立しないが,政党の力の拡大とともに政党政治を常態とする憲政常道論が唱えられた。1924~32年(大正13~昭和7)のいわゆる政党内閣期には,内閣が倒れると野党第1党の総裁が首相に任命されるという方式が続いたが,後継首相の選定は元老の判断であり,本来の議院内閣制が確立したとはいえない。第2次大戦後日本国憲法で議院内閣制の条件が規定された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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