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金銅仏(こんどうぶつ)

銅造で鍍金を施した仏像。蝋型鋳造・合わせ型鋳造などがある。小型の像は小金銅仏という。7~8世紀は金銅仏の全盛期であり,法隆寺金堂釈迦三尊像や薬師寺金堂薬師三尊像のような大作のみならず,中国南北朝・隋唐時代や朝鮮三国時代の仏像様式を多面的に受容した小金銅仏の遺例も多い。旺盛な造像意欲と技術の高度化は8世紀半ばの東大寺盧舎那仏(るしゃなぶつ)像で頂点に達するが,それ以降の造像はおもに乾漆像や塑像(そぞう),平安時代以降は木彫像となり,金銅仏は衰退。平安後期には,念持仏や経塚への納入など特殊な用途とかかわる像が,また鎌倉時代には善光寺式三尊像が多く造られたが,時代が降るに従い工法の合理化や量産化が進む一方で,造形的には希薄なものとなっていった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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