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墾田永年私財法(こんでんえいねんしざいほう)

743年(天平15)5月27日に発布された,墾田の永久私有を認めた勅。三世一身(さんぜいっしん)の法による墾田収公の廃止,身分位階による墾田所有額の制限,国司在任中の開墾田の任期終了後の収公,開墾申請手続とその有効期限あるいは注意事項などを定めた。日本の律令制では墾田についての規定がなかったので,中国の均田制にならって,未墾地をも既墾地同様,国家によって掌握しようと意図したもの。765年(天平神護元)にいったん廃止されたが,772年(宝亀3)には再び開墾が許可された。この頃開墾制限額は撤廃されたらしく,以後長く墾田の田主権を主張する際の法的根拠としての役割をはたした。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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