1. 用語
  2. 日本史 -こ-
  3. 誉田御廟山古墳(こんだごびょうやまこふん)

誉田御廟山古墳(こんだごびょうやまこふん)

大阪府羽曳野市誉田にある古墳中期前半の前方後円墳。応神陵古墳とされ,古市(ふるいち)古墳群中にある。羽曳野丘陵の北東方,石川左岸の下位段丘に立地。墳長425m,後円部径250m,前方部幅300mあり,前方部を北北西にむける。3段築成で葺石(ふきいし)と埴輪をもち,くびれ部の両側に造出しを設ける。周濠をもつが,前方部の北東隅のみ二重にめぐる。周濠を含めた古墳の総長は700mにも及び,大山(だいせん)古墳(仁徳陵古墳)につぐ日本第2位の規模。前方部の西側からくびれ部にかけて大きく崩壊する。これは誉田断層とよぶ活断層のためである。埋葬主体は不明だが,後円部に竪穴式石室や長持形石棺が露出していたと伝える。墳丘や周濠から各種埴輪のほか,魚形土製品・蓋形(きぬがさがた)木製品を出土。墳丘の周囲には陪塚(ばいちょう)と考えられる中小古墳がある。西側には野中アリ山古墳と東山古墳が,北側には丸山古墳,北東側には珠金塚(しゅきんづか)古墳・楯塚古墳・鞍塚古墳,東側には二ツ塚古墳・馬塚古墳・栗塚古墳がある。1848年(嘉永元)に丸山古墳から出土したとされる金銅製鞍金具は国宝。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう