米騒動(こめそうどう)
1918年(大正7)の騒動は,米不足とシベリア出兵にともなう投機で米価が急騰,青森・岩手・秋田・沖縄の各県を除く全国的騒動となった。富山県魚津町(現,魚津市)での騒動をきっかけに,米の移出阻止と廉売要求の行動が富山湾沿岸一帯に広がった。新聞で報道されるや,8月の京都・名古屋を皮切りに全国主要都市で一斉に騒動が展開。とくに関西以西では都市雑業層・労働者・被差別部落民が決起し,要求がいれられないと打ちこわしなどが行われた。軍隊が出動し,9月中旬までに死者約30人,検挙者は2万人を上回ったが,以降の労働農民運動を高揚させた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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