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小判(こばん)

江戸時代の計数金貨。一分金とともに幕府幣制の標準貨を構成した。1600年(慶長5)から金座で独占的に鋳造された。慶長小判から万延小判まで順次改鋳され10種が発行されたが,いずれも1枚1両の額面をもち,表にたがね目を施して「壱両」「光次(花押)」と扇面枠桐紋の極印(ごくいん),裏には花押をかたどった極印のほか,改鋳年次を表す極印もある。光次は金座後藤家の初代。慶長小判の重量は4.76匁(約18g)で重量単位の1両よりやや重かったが,宝永小判や元文小判以降軽量化され,両は完全に金貨の貨幣単位となった。慶長小判以前に徳川氏には武蔵墨書小判があり,慶長期には甲斐の松木小判,加賀の梅鉢小判などの領国貨幣が知られる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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