近衛府(このえふ)
765年(天平神護元)授刀衛(じゅとうえい)を改編して成立した令外官(りょうげのかん)。807年(大同2)近衛府・中衛府をそれぞれ左近衛府・右近衛府に改称。構成は大将・中将・少将・将監(しょうげん)・将曹などで,近衛舎人(とねり)400人(のち600人)を統轄した。創設当初は天皇の親衛隊として,禁中の警衛などの軍事・警察的活動を主として行った。9世紀末~10世紀初めの儀礼体系の転換により軍事・警察的な任務は消失し,宮廷儀礼で馬芸・楽舞などを披露する儀礼演出機関として重要な役割を担った。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
この記事が気に入ったらいいね!しよう