国家神道(こっかしんとう)
明治期に形成され,第2次大戦後に廃止された神道。近代日本における国家的イデオロギーのよりどころであった。当時国家神道の言葉はなく,たんに神道あるいは神ながらの道,国体などといった。明治初期の神道国教化政策のなかで,政府は天皇の皇祖神を祭る伊勢神宮を頂点とする官・国幣社,県・郷・村社の階層組織をつくりあげたが,神道自体の国教化には失敗。神社を国家制度のなかにとりいれ,大日本帝国憲法の発布によって信教の自由が規定されると,すべての宗教に超越したものとしての国家神道をつくった。1945年(昭和20)国家神道廃止令によって廃止。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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