五十音図(ごじゅうおんず)
日本語の字母表。「いろは」47字からなり,イ・ウ・エがそれぞれ2カ所に重複する。縦の段を行,横の段を列・段という。同じ母音の音節を横に,類似の子音の音節を縦に並べてある。古くは五音・五音図・五重聯・五十連音などといった。10世紀頃の成立とされ,醍醐寺蔵本「孔雀経音義」の巻末に「キコカケク,シソサセス,チトタテツ,イヨヤエユ,ミモマメム,ヒホハヘフ・ヰヲワヱウ,リロラレル」が記されている。現存最古の完全な文献は「金光明最勝王経音義」(1079成立)である。明治初期に「いろは」のかわりに字母表としての地位を確立した。辞書などの見出し語の配列の基準として用いられる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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