五山派(ござんは)
五山とは,室町時代の日本禅林における寺格制度で,五山・十刹・諸山という寺格があった。五山の禅寺の住持となるには室町幕府から公帖(こうじょう)という任命状が必要であった。五山寺院に入寺した僧たちは,蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)を派祖とする大覚派,無学祖元(むがくそげん)の仏光寺派,大休正念(だいきゅうしょうねん)の仏源派,一山一寧(いっさんいちねい)の一山派,明庵栄西の黄竜(おうりょう)派,円爾(えんに)の聖一(しょういち)派などの臨済宗諸派と,東明慧日(とうみょうえにち)を派祖とする曹洞宗宏智(わんし)派などの法系に属し,これらの諸派を総称して五山派という。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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