5・30事件(ご・さんじゅうじけん)
上海の反英反日デモに対して1925年5月30日にイギリス官憲の発砲で死者と多数の検挙者を出した事件。この事件をきっかけに反帝国主義を掲げたゼネストが上海全市に広がり,香港その他の大都市に波及して,北伐を支持する政治的土壌を形成した。事件の発端は,在華紡の一つである内外綿での幼工虐待・組合弾圧への抗議にあった。同じ頃イギリスの影響下にあった上海工部局による商工業者の利益に反する諸法案上程への抗議や,度重なる弾圧で検挙された学生らの釈放を求める運動もあり,5月30日の共同租界での日英帝国主義打倒・租界回収を叫んだデモへと発展した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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