黒曜石(こくようせき)
光沢をもつ流紋岩質や石英安山岩質のガラス質安山岩。黒色・暗灰色を呈し,赤褐色部分のあるものは花十勝とよぶ。割ると貝殻状断面を呈し,旧石器時代以来,剥片(はくへん)石器の材料として使用された。北海道大雪山系,長野県和田峠,神奈川県箱根,東京都神津(こうづ)島,大分県姫島,佐賀県腰岳などの原産地が著名。北海道白滝産の黒曜石がサハリンから,腰岳産の黒曜石が韓国東三洞(とうさんどう)貝塚から発見されるなど,海をこえて分布することもある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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