国債(こくさい)
国が財政支出支弁のために負担する金銭債務。通常は借入金や一時借入を含まず,証券発行によるものをいう。近代日本では1870年(明治3)に鉄道敷設のためロンドンで募集した9分利付外国公債が最初のもの。当初の国債はいずれも短期償還で高利であったが,86年には整理公債条例が公布され,97年までに約1億5000万円が長期・低利の国債に借り換えられた。第2次大戦前には,日露戦争の戦費調達,国際収支の慢性的入超による赤字への対処から外債への依存度が高かったが,戦後は1947年(昭和22)公布の財政法で原則的に国債発行が禁止された。65年度に戦後はじめて発行され,以後発行は継続している。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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