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古河公方(こがくぼう)

室町中期~戦国期に下総国古河(茨城県古河市)に存続した,足利成氏(しげうじ)とその子孫の鎌倉公方。成氏は,享徳の乱で関東管領上杉氏および執事長尾・太田両氏と対立し,1455年(康正元)武蔵国分倍河原(ぶばいがわら)(東京都府中市)の戦で上杉方に勝ち,3月に下総国古河に着陣。6月に幕府から成氏追討軍として送られた今川範忠(のりただ)が鎌倉に入ったため,成氏は古河を御座所として古河公方とよばれた。成氏の後は政氏,高基,晴氏,義氏,義氏の女古河氏姫と続いた。1590年(天正18)に後北条氏を滅ぼした豊臣秀吉は,古河氏姫と高基の弟小弓(おゆみ)御所足利義明の孫国朝を婚姻させ,下野国喜連川(きつれがわ)に知行地3500石を与えた。93年(文禄2)国朝が没すると氏姫はその弟頼氏と再婚。子孫は喜連川氏を称し,江戸幕府の高家(こうけ)として続いた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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