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幸若舞(こうわかまい)

中世末期に完成した語り物芸能,あるいはその演者。曲舞(くせまい),たんに幸若ともよぶ。扇拍子または鼓・笛の伴奏で舞う。幸若は,もと越前国朝日村から出た曲舞の一派の名称だったが,とくにこの芸にすぐれて著名だったためこの名が冠された。はじめは短い歌と舞で構成され,稚児(ちご)や若衆,若い女が演じたらしいが,のち軍記物語など長編の物語を語るものへと変貌し,しだいに舞も行われなくなった。幸若本家は,1574年(天正2)織田信長から100石を給されて以降,武家に厚遇され,江戸幕府においても式楽に数えられた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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