幕末期に設けられた幕府の武術調練機関。1856年(安政3)4月,老中阿部正弘の命で江戸築地に開場。剣術・槍術・砲術と水泳をおもな科目とする武術の総合的な練習場で,砲術方は西洋砲術(銃隊調練)を採用,その後の洋式軍制化の中核機関となる。60年(万延元)に小川町に移転。長州戦争時には大坂に玉造講武所が設置され,旗本や大名軍の実地調練が行われた。66年(慶応2)11月,幕府軍制改革により陸軍所と改称。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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