弘道館記述義(こうどうかんきじゅつぎ)
水戸藩主徳川斉昭(なりあき)の撰になる「弘道館記」の解説書。同藩士藤田東湖(とうこ)の著。1845~47年(弘化2~4)成立。2巻。内憂と外患が深刻化しつつある政治情勢のもとで,藩内の士民に対し,天照大神や歴代の天皇への恩頼と徳川家康や水戸藩主の徳沢への報恩の論理によって,神州の道の実践にむけて主体性と能動性を喚起しようとするもの。幕末期の志士や近代日本の教育理念に強い影響を与え,会沢正志斎(せいしさい)の「新論」とともに水戸学を代表する著作。「日本思想大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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