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庚申信仰(こうしんしんこう)

60日ごとにめぐってくる庚申(かのえさる)の日に,共同飲食しながら徹夜して語り明かし,夫婦の交わりを禁じるなど各種の禁忌がともなう信仰。庚申の夜は三尸(さんし)の虫が睡眠中の身体から脱けて天に昇り,天帝に罪過を告げるため,身を慎んで善行し,起き明かすという道教の説や,申を猿にかけて,猿を神の使いとする日吉山王(ひえさんのう)の信仰,庚申を農耕神とする信仰などとも結びついて,室町末期から講を通して民間に広まった。60年ごとの庚申の年に限り許された女人の富士登拝も,この信仰の一形態。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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