好色一代女(こうしょくいちだいおんな)
浮世草子。6巻。井原西鶴作。1686年(貞享3)刊。京都嵯峨の好色庵に隠棲する老尼がみずからの転落の生涯を懺悔するという設定で,舞子・妾・遊女・寺大黒・女祐筆・腰元・歌比丘・茶屋女・風呂屋者・二瀬女(ふたせおんな)・惣嫁(そうか)など,当時の好色風俗の諸相を女性の側から描いた24章からなる。小町伝説や「遊仙窟」の影響,あるいは「色道大鏡」との関連がうかがえる。「日本古典文学大系」「日本古典文学全集」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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