公帖(こうじょう)
「くじょう」とも。公文(くもん)とも。禅寺住持の補任状。五山・十刹・諸山の官寺とそれに準じる禅寺に対してだされ,院宣・綸旨(りんじ)形式もあるが,一般には幕府による御教書(みぎょうしょ)のかたちをとる。起源は定かでないが,1279年(弘安2)無学祖元に対してだされたものが現存最古。手続きはおもに将軍と僧録の間で行われた。受領者は幕府に官銭を収めたので,それを得るため実際には入寺しない坐(居成)公文(いなりのくもん)がだされた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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