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神籠石(こうごいし)

1898年(明治31)小林庄次郎が福岡県久留米市の高良山(こうらさん)にある巨石列を「神籠石」として報告したのが最初。福岡県女山(ぞやま)や山口県石城山(いわきさん)など類似例が発表され,その性格をめぐって,城郭説と霊域説とが激しく対立して神籠石論争をうんだが,朝鮮の山城と技術的に関連した山城であることは確実。西日本に分布し,現在9カ所が確認される(岡山県大廻(おおめぐり)・小廻(こめぐり)山,愛媛県永納山の類似遺構は含めない)。構造は,大きな切石を隙間なく連ねた列石を根固め石とする土塁と水門・門などからなり,9カ所とも築造方法は基本的には同じ。7世紀代に,大和朝廷によって交通上の要衝や政治的に重要な地点の近くに構築された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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