高家(こうけ)
格式の高い名家,あるいは権勢のある家の意。江戸時代には,幕府に仕えて儀式・典礼をつかさどることを世職とした家,および職名。朝廷への使者,勅使・院使の接待,およびその際の饗応にあたる大名の指導,伊勢神宮・日光東照宮などへの代参,年賀賜盃時の大名への給仕などを担当した。1603年(慶長8)徳川家康の将軍宣下の際に,儀礼をつかさどった大沢基宿(もといえ)が起源とされる。その後,吉良・今川・品川・上杉・戸田・畠山・織田など,室町時代以来の名家が取り立てられてしだいに増加し,26家におよんだ。1723年(享保8)制定の役高は1500石。万石以下だったが官位は高く,四位・五位の侍従,または少将にまで昇ることができた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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