軍令部(ぐんれいぶ)
主として海軍の軍令事項を担当する天皇直属の機関。1893年(明治26)発足。海軍の軍令事項は1884年の海軍省軍事部以来,順次参謀本部海軍部・海軍参謀本部・海軍参謀部の機構で処理されてきた。93年5月20日海軍軍令部が東京の赤坂に発足し,作戦・編制・教育・訓練・情報などを担当。庁舎は94年霞ケ関に移転。陸軍の参謀本部の強大な権限にならって海軍省に対する地位を向上させたいとする願望が,大正末期から海軍軍令部内に潜行し,これは1933年(昭和8)10月1日伏見宮博恭(ひろやす)王が部長のときに軍令部へ改編され実現。改編による軍令部の権限強化の歴史的影響は大きい。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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