軍団(ぐんだん)
律令制下,地方におかれた兵団。大宝令で成立したとみられる。国ごとに1団ないし数団があり,各団には最大1000人までの兵士が所属した。自弁の武具・食料を納め,部隊に編成されて訓練をうけ,諸種の任務に派遣された。軍団の長を大毅(だいき),副官を少毅といい,以下兵士200人を領する校尉(こうい),100人を領する旅帥(りょすい),50人を領する隊正(たいせい),また事務官の主帳(しゅちょう)がいた。このうち大・少毅は考課をうけて叙位の対象となった。これらは現地採用だが,軍団は全体として国司の支配下にあった。792年(延暦11)陸奥・出羽・佐渡・西海道等の辺要諸国を除き,兵士制とともに廃止され,西海道諸国は826年(天長3)に廃止,残る諸国の軍団もやがて衰退した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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