曲輪(くるわ)
郭とも。堀切や切岸(きりぎし)などの防御施設に守られた城館の削平地。建物が建ち,生活や政治,防戦が行われた空間。九州以東の中世・近世城郭は曲輪を主体として発達し,防御の争点となる城壁と曲輪は一体のものであった。朝鮮半島の山城や,この影響を強くうけた沖縄のグスクは,城壁上のみが防御の要地となり,大きく異なる。中世城郭では実城(みじょう)とか人名を冠してよばれ,近世城郭では主要な曲輪が本丸・二の丸・三の丸などとよばれた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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