組(くみ)

組合とも。前近代における社会結合の一形態。一般に同位平等な成員間の結合による集団で,大別して地縁的なものと職縁的なものとの2種がある。地縁的な組としては大庄屋による広域支配領域としての組や都市の町組,諸種の組合村など,共同体としての村・町を単位としたものと,これら共同体内の個々の家を単位とした小地域としての組の両者がある。職縁的な組の典型は商人・職人の仲間組織であるが,同業者仲間全体が一組となる例と,仲間内部が複数に分かれる例とがあり,後者の場合業態や新旧の差(新組・古組)のほか,同業者集住にもとづき地域呼称を付したものもみられる。広義の職縁的な組には,軍団における戦闘単位に由来する番士の組や足軽・与力などの組も含まれる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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