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国役(くにやく)

近世,幕府や国持大名が国郡を枠組に,公権力の存立や維持のために百姓・町人・諸職人を対象として賦課した役負担。百姓・町人の伝馬役によるものとしては,将軍の上洛,日光社参,あるいは朝鮮通信使や琉球使節の通行への人馬動員が代表例。また百姓・町人の人足役(夫役)によるものでは,初期の城郭や都市建設,大河川の堤川除普請への動員(国役普請)がある。このほか,伝馬役や人足役を免じられた諸職人が,技術労働を一国単位で奉仕する場合も国役と称した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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