国一揆(くにいっき)
室町末~戦国期に,在地武士ら地域のおもだった住民を中核に結成された一揆。外部勢力の侵入などに対抗したり,地域の平和を維持するために結成された。南北朝末期に新守護の国入りに抵抗して追放した国人たちの信濃国一揆や,安芸国衆一揆などは国人一揆といえるが,室町末期には国人のみならず平民層や寺社なども巻きこんだ一揆が現れた。山城国一揆や山城乙訓(おとくに)郡一揆・加賀一向一揆などの著名な国一揆はしばしば郡を地域単位として結成された。なかには郡の中心となる神社を寄合(よりあい)の場としたものもある。地域の行政機能を掌握した伊賀惣国一揆のようなものもあった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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