屈葬(くっそう)
蹲葬(そんそう)とも。死者の手足の関節を曲げた状態で葬る葬法で,縄文時代に普遍的にみられる。仰向けの状態の仰臥(ぎょうが)屈葬,横向きの状態の横臥(おうが)屈葬,うつ伏せ状態の俯臥(ふが)屈葬などの姿勢があり,軽く手足の関節を曲げたもの,きつく折り曲げたものなどがある。屈葬の理由として,墓穴を掘る労力の節約,死者に休息の姿勢をとらせる,胎児の姿勢をとらせて再生を祈り,母なる大地へかえす,死者の霊に対する恐れ,などの諸説がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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