九谷焼(くたにやき)
石川県の焼物の総称だが,正しくは加賀市山中温泉九谷町の地で焼かれた焼物の系統をひく陶磁器。明暦年間に大聖寺藩祖前田利治がおこした大聖寺焼(古九谷)が一時廃窯ののち,文化年間に古九谷窯の再興を願って新窯がおこり,今日に継承されている。再興九谷焼は,金沢藩の藩窯で,若杉陶器所とよばれた若杉窯をはじめとして春日山窯・民山窯・吉田屋窯・宮本窯・粟生屋(あおや)窯・小野窯・蓮代寺窯・松山窯・佐野窯・永楽窯・庄三(しょうざ)窯などで焼かれた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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