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公事根源(くじこんげん)

有職(ゆうそく)故実書。1巻ないし3巻。一条兼良(かねよし)著。1422年(応永29)成立。室町時代の宮中の年中行事について月日順に記載し,行事の起源と意味についても説明する。おもな下敷きは,大江匡房(まさふさ)の「江家次第(ごうけしだい)」と後醍醐天皇の「建武年中行事」。とくに前者については,後年その抄出解説書「江次第鈔」を著している。本書の注釈書として,古いものに元禄期の松下見林「公事根源集釈」がある。明和年間に書かれた速水房常「公事根源愚考」は「新訂増補故実叢書」に収録。ほかに1926年(昭和元)に関根正直が著した「公事根源新釈」などがある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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