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公卿補任(くぎょうぶにん)

神武天皇の代から1868年(明治元)までの高官職員録。持統天皇までは代ごとに,文武天皇以後は年ごとに,摂政・関白以下参議以上および非参議従三位以上のいわゆる公卿の氏名を,歴代官職順に列記し,彼らの略歴・叙位・任官・補任などを注記している。成立時期・著者ともに不明。811年(弘仁2)成立の「歴運記」,もしくは神武天皇から村上天皇の967年(康保4)までを収め,10世紀半ばには成立していたとされる「公卿伝」をもとに順次書きついだといわれている。長年月にわたるため,記述の体裁・方法はかならずしも一様ではない。「国史大系」には,宮内庁書陵部所蔵本を底本とし,諸本で校合補訂したうえ,「六国史(りっこくし)」「日本紀略」「扶桑略記」「本朝世紀」「尊卑分脈」や日記類を参照したものを収める。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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