金属や石に文字を刻すことから,心にきざんで忘れないことや文体をさす言葉として用いられる。とくに(1)仏像・刀剣・鏡などに記された製作者の名,(2)茶器などの器物の名,(3)古文書で同定のために記した文字の3者が注目される。刀剣に作者名を刻する習慣は直刀時代に始まる。作者銘は刀剣の佩表(はきおもて)や指表(さしおもて)の茎(なかご)に刻し(表銘),年紀は反対側に刻する(裏銘)。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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