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明珍(みょうちん)

甲冑(かっちゅう)師の一派。「明珍系図」によると,中興の祖宗介は近衛天皇から明珍の号を賜るとあるが,確証がない。実際の作品は室町末期からみられ,明珍信家に明応・永正年紀の鉄錆地筋兜鉢がある。江戸時代になると江戸・弘前・仙台・金沢・広島・高知などに広く分布し,甲冑師では明珍派が最も栄えた。「毛吹草」に「明珍・鎖」とあるように,甲冑以外の鐔(つば)・鷹の鈴・自在置物・轡(くつわ)など,さまざまな鉄の細工物を製作した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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