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造(みやつこ)

古代のカバネ。「御奴」あるいは「宮つ子」の意とされる。「造」の字は,新羅(しらぎ)の第17等官位である造位からきているとする説もある。造姓を称する氏族は多く,ほとんどが伴造(とものみやつこ)氏族であるが,出自は皇別・神別・諸蕃と一定しない。これらの氏族は,5世紀末葉~6世紀におかれた新しい型の品部(しなべ)を管掌する伴造であり,より古い型の品部を管掌する連(むらじ)姓氏族よりも概して地位は低かった。造姓氏族のうち有力なものは683年(天武12)以降連姓を賜ったが,684年に制定された八色の姓(やくさのかばね)に造姓はなく,このとき10氏が第4等の忌寸(いみき)姓を賜った。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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